この記事は過去の資料です。公開当時に掲載した老後資金の概算は、調査条件と出典を確認できず、30年分への換算にも整合しない点がありました。現在の生活費や年金額の目安として使わないでください。
一つの「平均額」を自分の必要額にしない
老後の支出は、住まい、働く期間、家族構成、医療・介護の状況によって変わります。公的年金の見込額も加入記録や今後の働き方で変わります。過去の平均支出から一律の不足額を出しても、自分がいつ、いくら必要かは分かりません。
今の家計で確認する3つの手順
- 公的年金の見込額を確認する。ねんきんネットの年金見込額試算で、加入記録と今後の働き方を反映した見込みを調べます。見込額は確定した受給額ではありません。
- 支出を時期ごとに分ける。年金受給開始前と後、住居費が変わる時期などで、毎月の生活費を分けます。住まいの修繕や車の買換えなど、一度に払う費用は別に書きます。
- 不足と使える資金を比べる。同じ期間・同じ手取りの基準で支出と収入を比べ、預貯金や退職金などの使える時期を確認します。保険や投資の金額は、その後に検討します。
| 時期 | 継続支出 | 継続収入と一時資金 |
|---|---|---|
| 年金受給開始前 | 生活費・住宅費を年額に直す | 就労収入、使える預貯金 |
| 年金受給開始後 | 生活費・医療費を年額に直す | 公的年金、私的年金、就労収入 |
| 大きな支出がある年 | 修繕・介護・買換えなどを別計上 | その年に使える預貯金・退職金 |
各時期の継続的な不足は「年額の支出 − 年額の手取り収入」で見ます。年金の見込額をそのまま手取りと扱わず、税金や社会保険料などを差し引いた後の使える額も確認してください。一時支出を毎月の生活費に含めた場合は、表で二重計上しないようにします。将来の制度、物価、運用結果は変わるため、試算は定期的に更新します。
私的な備えを選ぶ前に
不足する時期が分かってから、預金・個人年金保険・NISA・iDeCoの役割を比べます。保険は途中解約で返戻金が払込額を下回る場合があり、投資は必要な時期の価格が変動します。個人年金保険とNISAの比較で、資金を使える時期とリスクを確認してください。
年金の見込額や受給資格は加入記録により異なります。不明点は年金事務所へ、契約中の保険の返戻金・保障は保険会社へ確認します。