投資性のある生命保険とは?変額保険・外貨建て保険の注意点

増える可能性と減る可能性は、何によって生じるのか。保証される金額と、円で使うときの金額を分けて確認します。

質問:投資性のある生命保険には、どんな種類とリスクがありますか?

保険で資産形成もできると聞きました。変額保険と外貨建て保険では何が違い、契約前にどの金額を確認すればよいですか。

回答:運用・為替・解約時の金利は別々の要因です

変額保険・変額年金は特別勘定の運用実績、外貨建て保険は為替変動などで受取額や解約返戻金が変わります。市場価格調整(MVA)は商品種類ではなく、一部の契約で解約返戻金に金利変動を反映する仕組みです。死亡時の保障に最低保証があっても、解約時や円換算後の金額まで保証されるとは限りません。

保障を持ちながら長期資金を準備する選択肢になり得ますが、近いうちに使う資金を預ける前に、何が変動する契約かを見極めます。仕組みの全体像は生命保険文化センターの解説で確認できます。

商品名ではなく、値動きの要因で見る

投資性保険に重なり得る3つの仕組み
見る軸主な仕組み確認する金額
特別勘定の運用変額保険・変額個人年金では、株式・債券等の値動きや費用が積立金に影響します。満期・年金原資・解約返戻金。死亡時の最低保証の有無と範囲は契約ごとに確認します。
外貨建て保険料や給付を外貨で計算します。円で支払う・受け取る際には為替と交換費用が関わります。外貨での受取額と円換算額。外貨で保証されても円額が同じとは限りません。
市場価格調整(MVA)採用する商品では、解約時の市場金利の変化を解約返戻金に反映します。今日解約した場合の返戻金。外貨建て保険などと組み合わさる場合があります。

「変額」と「外貨建て」はどちらか一方しか選べない分類ではありません。またMVAはすべての外貨建て保険にあるわけではありません。契約概要・注意喚起情報で、自分の契約に当てはまる仕組みだけを確認します。

円で使うときの額は、複数の段階で変わる

外貨建て保険を円で使うまでの確認順
  1. 円から外貨へ払込時の為替レートと交換費用
  2. 契約中保険関係費、利率や運用条件
  3. 解約する場合解約控除と、採用商品ならMVA
  4. 円で受け取る受取時の為替レートと交換費用

死亡保険金を受け取る場合など、解約しない経路では3番目は当てはまりません。税金も別に確認します。

為替だけを切り出した仮の例では、同じ1万米ドルでも1ドル150円なら150万円、130円なら130万円です。これは将来の為替予想ではなく、費用・税金・解約控除・MVAを含まない計算例です。円で払った保険料との損益は、この数字だけでは分かりません。

既契約を解約するか迷うときは、保険会社に「今日解約した場合、費用や市場価格調整を反映した返戻金はいくらで、円で受け取るといくらか」を尋ねてください。説明時の例示利率だけで判断しないことが大切です。

「最低保証」は対象・時点・通貨を確認する

  • 何を保証するか:死亡保険金、満期保険金、年金原資、解約返戻金のどれか。
  • いつ保証するか:死亡時、満期時、年金開始時、途中解約時のどれか。
  • 何の通貨で保証するか:外貨額なのか、円に換算した額まで保証するのか。
  • 何と比較するか:払込保険料の総額か、保険金額か。費用を含めた実際の円支出も並べます。

生命保険文化センターは、変額保険の有期型の満期保険金と解約返戻金には最低保証がないと説明しています。個別商品の保証や特約はそれぞれの約款で確かめてください。

保障が必要な額と、運用に回せる額を分ける

死亡時の生活費を備えるなら、先に遺族年金や手元の預貯金を確認し、不足する保障額を見積もります。医療費や働けない期間の備えも、まず公的医療保険・所得保障の条件を確かめます。金融庁の公的保険ポータルが確認の入口です。

資産形成が主目的なら、預金やNISA、iDeCoで運用する場合と、保険の保障・費用・引出し条件を同じ期間で比べます。NISAは投資の利益に関する税制で、死亡保障そのものではありません。比較の具体例は個人年金保険とNISA、保障と手元資金の順番は保険と預金の役割で確認できます。

契約前・解約前に並べる書類と金額

新たに契約するなら、契約概要、注意喚起情報、設計書、約款、費用一覧を手元に置き、想定利回りだけでなく低い運用結果や円高時の受取額も尋ねます。既契約なら、最新の運用報告と保険会社が示す現在の解約返戻金の内訳を確認します。保険関係費、資産運用関係費、為替の交換費用、解約控除の有無は商品ごとに異なります。

死亡・満期・解約・年金のどの受取か、誰が保険料を負担し誰が受け取るかで税金も変わります。国税庁の保険と税を確認し、個別の申告判断は税務署や税理士に相談してください。保険会社の破綻時に預金保険制度で保護される預金とは異なる点も、契約者保護の説明で確認できます。

判断前のチェックリスト

  • 保障を備える額と、運用に回してよい長期資金を分けた
  • 特別勘定、外貨建て、MVAのうち契約にある仕組みを確認した
  • 保証される受取項目・時点・通貨を契約書類で確認した
  • 円での払込総額と、費用を引いた円での受取見込みを並べた
  • 途中解約の返戻金、解約後に失う保障、再加入時の告知を確認した
  • 税金と、公的保障・預金・NISA等との役割を確認した

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変額保険や外貨建て保険を契約・解約する前に整理したいとき

運用成果が受け取りに反映される保険は、保障、費用、最低保証、為替・市場リスクを分けて確認する必要があります。

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向いている人
変額保険や外貨建て保険のリスクを確認したい人、最低保証や費用を理解したい人、NISAや預金との役割分担で迷っている人。
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投資助言だけを求める人、特定商品だけを比較したい人、個人情報や家計情報の共有に抵抗がある人。

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運用性のある保険を整理する

次にやること

契約前なら、販売担当者に「保証があるのはどの受取額か」「円高や運用悪化、途中解約の場合にいくら受け取るか」を書面で確認してください。すでに加入しているなら、先に保険会社へ現在の解約返戻金と内訳を聞き、解約と継続の条件を比較します。

サイト監修者

ふかちゃん

MoneyLifehack(マネーライフハック)編集長

株式会社イノベイドの金融情報提供事業部で、MoneyLifehack(マネーライフハック)の編集長を務めています。証券会社で家計改善・資産運用の相談業務に携わった経験をもとに、2004年から金融・投資・節約などの情報を発信しています。

プロフィール・経歴 X:@mlifehack123

記事制作:株式会社イノベイド