解約返戻金は払込保険料の貯金残高ではありません。保険料は保障の財源や契約の運営費にも使われ、解約時の金額は商品設計、契約時の年齢、経過年数などで異なります。加入から短い期間では少ないか、ない場合もあります。生命保険文化センターの解約Q&Aも、解約すると以後の保障がなくなる点を併せて説明しています。
同じ「解約」でも金額が違う理由
| 契約の特徴 | 確認したい点 |
|---|---|
| 無解約返戻金型・保障重視型 | 返戻金がない、またはごく少ない契約があります。払込保険料が戻るとは考えず、保障内容も確認します。 |
| 低解約返戻金型 | 払込期間中など、約款で定める時期は返戻金を抑える設計があります。今と払込満了後の金額を分けて見ます。 |
| 変額・外貨建て・市場価格調整のある契約 | 運用成績、市場金利、為替相場、換算時の費用などが関係する場合があります。同じ契約でも照会時点と実際の解約時点で金額が変わり得ます。 |
表の分類は重なることがあります。生命保険文化センターの相談資料は低・無解約返戻金型を、金融庁の監督指針は外貨建て、変額、市場価格調整のある商品のリスク説明を示しています。現在の返戻金を、払込額から一律の計算式で算出することはできません。
今いくら受け取れるかを確かめる
- 契約を特定する証券番号、保険種類、契約者名、払込状況を手元に置く
- 同じ日付の見込額を照会保険会社のマイページや契約者窓口で、現在の解約返戻金を確認する
- 実際の受取額と比べる契約者貸付の元利金、解約控除、外貨の換算などが反映されるか尋ねる
設計書にある年数別の表は、今すぐの支払額ではありません。照会額も基準日と解約日が違えば変わる場合があります。
契約者向けWebで照会時点の試算額を確認できる保険会社もあります。たとえばプルデンシャル生命の案内は、表示されない場合は契約者本人から窓口に連絡するよう案内しています。自分の契約での照会方法と差引額は契約先に確認してください。
解約を決める前に
- 現在の返戻金、払込保険料の累計、今後の保険料を同じ日付で並べる。返戻率だけでなく、なくなる死亡・医療等の保障を確認する。
- 保険料を軽くしたいだけなら、減額・払済などが使えるか、保障がどう変わるかを先に比較する。資金が一時的に必要なら契約者貸付の利息と返済条件も確かめる。
- 返戻金を受け取る場合は、保険料負担者と受取人による税金、解約の成立日、入金時期を契約先と必要に応じて税務署・税理士に確認する。
解約と失効は別です。保険料を止めただけで解約したことにはなりません。返戻金の請求方法と、保障がなくなる時点を確認してから判断してください。